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大村市の市内リーグで活動しているサッカーチームSFCのブログです。その他長崎県リーグ2部所属の大村FCについても紹介します。最近は読書ネタが多いかな。
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■ 本日の一冊紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
石川 拓治 、 幻冬舎
【私の評価】★★★★★

■ 私の読書感想 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

奥が深い本でした。
木村さんという方が「絶対不可能」と言われた無農薬のリンゴ栽培を成功させたお話です。

植物なんて、畑に植えて水さえやれば育つのじゃないかと思っていたのですが、
そんな生やさしい世界ではないようです。

・農薬を使わなければ、収穫が減るなどという生易しい話ではない。
農薬を使わなければ、リンゴ畑は崩壊してしまうのだ。
…現代のリンゴとウィリアム・テルやニュートンの時代のリンゴには大きな違いがある。
無農薬リンゴが作れない最大の理由もそこにある。その理由とは、品種改良だ。
(p25)

無農薬リンゴへの道は、とても険しいものだったようです。
6年間にも及ぶ苦労の末、万策尽きた木村さんは、自殺を決意し山へ登ります。
その死の直前に目にした光景から、新たな道が開けたようです。

・六年の間、探し続けた答えが目の前にあった。
この椎の木だけではない。
森の木々は、農薬など必要としていないのだ。
(p124)

この本を読んでいると「風の谷のナウシカ」を思い出しました。
動物も植物も菌類も、互いに依存し合って生きているのだと。
技術の発達により、農薬などを使って、人間の都合のいいように生態系を変えてしまった結果、
また別の新たな問題が発生していっていると思います。

私自身の仕事も自然と科学文明の対立という構図で見ると後者にあたるので心痛い部分もありました。
人間も生態系の一部でしかないことを改めて頭に入れ直す必要があります。



本の評価は★5つとしました。

素敵な本をありがとうございました。

●この本を読んで私が実行しようと思うこと!

久々に、家庭菜園でもやってみたくなりました。

●この本で私が”グッ”と共感したところは次のとおりです。

死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい。同じことを考えた先輩として、ひとつだけわかったことがある。ひとつのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合うことができるんだよ
(p23)
コンピュータと同じでさ、他から与えられたものしか利用できない人がすごく増えてしまった。
(p37)
ここで自分が諦めたら、もう誰もそれをやろうとはしないだろう。自分が諦めるということは、人類が諦めるということなのだと思った。
(p118)
自然の中に、孤立して生きている命はないのだと思った。ここではすべての命が、他の命と関わり合い、支え合って生きていた。
(p126)
何も出来ないと思っていたのは、何も見ていなかったからだ。目に見える部分ばかりに気を取られて、目に見えないものを見る努力を忘れていた。
(p129)
リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、生かされている生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きていると思っている。
そしていつの間にか、自分が栽培している作物も、そういうもんだと思い込むようになったんだな。農薬を使うことの一番の問題は、ほんとうはそこのところにあるんだよ。
(p131)
私はリンゴの葉と、自分の歯を引き替えにしたんです
(p146)
現代の農業は自然のバランスを破壊することで成立しているのだ。
(p156)

●この本の目次をご紹介!

まえがき NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」ディレクター 柴田周平
奇跡のリンゴ
木の上に広がる青空 脳科学者 茂木健一郎

■ 本日の一冊紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
石川 拓治 、 幻冬舎
【私の評価】★★★★★

《著者紹介》
1961年茨城県水戸市生まれ。ノンフィクションライター
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■ 関連書籍 ■

a. 「続・志のみ持参―生き方の一流をめざそう
 上甲 晃
 【私の評価】★★★★★


b. 「食堂かたつむり
 小川糸
 【私の評価】★★★★☆


c. 「不毛地帯
 山崎豊子
 【私の評価】★★★☆☆

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<本の格付け基準>
 ★★★★★(絶対お薦めです!家宝となるでしょう)
 ★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です)
 ★★★☆☆(社会人として読むべき一冊です)
 ★★☆☆☆(時間とお金に余裕があればぜひ)
 ★☆☆☆☆(人によっては価値を見い出すかも)
 ☆☆☆☆☆(こういうお勧めできない本は掲載しません)
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