大村市の市内リーグで活動しているサッカーチームSFCのブログです。その他長崎県リーグ2部所属の大村FCについても紹介します。最近は読書ネタが多いかな。
昨年の話になりますが
2010年12月17日(金)の経済新聞から
カズのコラムがカッコよかったので備忘録として残します。
2010.12.17(Fri)
サッカー人として
三浦知良
もう横浜FCにいるべきではないのではないか――。そう考え続けた1年だった。戦力だと言われても、あれだけ試合に出られなければ何の戦力なのかわからない。選手なら5分間しか出場できない時はある。でも5分間しか「使えない」と評価されているなら、離れることを考えるべきだ。誘いのあったブラジルでプレーする自分も想像もした。最終節の大分戦。これが最後かもと感じながら「11」に袖を通していた。
あの1戦はただの1試合ではなかったと、その大きさが今になって分かる。フル出場、1ゴール。一般論でいえばぼくの年齢の選手が1年5カ月ぶりに先発してフルに走り回るのは相当にきつい。でも僕はやれた。ドリブルでも「戦える」という感触を手にできたし、トレーニングやメンタルの仕上げ方次第でまだまだ勝負できると確認できた。発見といっていい。すべてを吹き飛ばしてくれたんだ。
「今年は活躍してましたね」なんてお褒めの言葉を頂くことがある。そんなはずはなく、全36試合で188分しか出なかった1年に満足はできない。それでも3得点が我ながらいいゴールだったから、そう錯覚されるのかもね。この決定力に話題が及ぶと「カズは何か持っている」とよく言われるけど、持っているからじゃないんだ。
この1年、試合形式の練習は僕にとっての公式戦だった。試合前日でもメンバー外選手と球を追った。調整と思って臨んだ練習なんて一度もない。グラウンドでの一瞬一瞬、僕は本番をプレーしていた。それが最後に最高の90分間をもたらしてくれたと信じる。
今シーズンをまとめます。人生に偶然はない。大分戦で輝けたのは偶然じゃない。だからこうも思う。1998年ワールドカップ(W杯)に行けなかったのも偶然じゃない。岡田監督がどうこうでもなく、僕に力がなかったのだと。努力が足りなかったのだと。
ブラジルからのオファーは僕がもたらす経済効果とセットだった。でもその期待通りに運ぶかが見えづらかった。僕は来年もここで、記憶に残るゴールをみせるよう頑張る。このコラムにも2月に戻ってきます。
素晴らしき90分間を思い返す。幸せ、やりきった充実感……。ずっとやっていたいね。死ぬまでね。
(元日本代表、横浜FC)
いつでもかっこいいですね!
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